新年度もはじまり、新たな取り組みへ
- forzakenken0609
- 2016年4月2日
- 読了時間: 2分
肉論。
完全「草100%のあか牛」
周年放牧32ヶ月。舎飼いでの乾草仕上げ4ヶ月。
...
吊るし2週間を経て、遂に完成。
これこそ、阿蘇の資源を最大限に活用した「あか牛」
生産者の皆さん、本当にお疲れ様でした。
硬さもなく、旨味もあり、優しい味わい。 この「あか牛」ならではの優しさは、品種的なものもあるだろうが「野草」のおかげではないかと考えている。阿蘇の草原の大半は野草地なのだ。
大きさこそないが、放牧でこれだけの枝重になるのは、立証された。あとは、どういう放牧の方法を取るか?ということや管理方法などの人件費や雇用の問題など、細かなクリアーすべき点だろう。 最初の牛にしては、上出来。
正直な心情を吐露すると、今のあか牛より「美味しい」と言われる赤身の肉は、日本中にたくさんある(と言っても、限りはあるが)。 最近のミヤモトしかご存知ない方は、かつて、ミヤモトには牛だけでなく、豚、鶏、羊などの有名な日本中の肉が集まっていたことを知らないだろう。 僕は今でも、各地の美味しいと言われている「ある程度完成の域に達した肉」を取り寄せるルートを幾つも持っている。それを使えば簡単で、あか牛でこんなに悩まなくても良いと思う。
美味しけりゃ、いいじゃん。
かつて、そうだった。
しかし、今の僕の興味の対象は、その向こう側。「美味しい肉を、最強のあか牛を共に創り上げる」ことだ。
生産者の皆さんや大学の先生達と共に、創り上げることができる喜びは、産地の料理人の醍醐味ではなかろうか。 それも、世界最大の半自然草原である阿蘇、熊本に生まれた僕は幸運だ。
これを活かさない手はない。
だから、今は、他の牛に目がいかない。
目標は「キアナ牛」
って、勝手に言ってますが、生産者の皆さん、良いでしょうか?(笑)
料理と共に進化する農業。 農業と共に変化する料理。
大農業県・熊本だからできるアプローチ。
僕らがやってることは、とーーーーっても、地道で、決して「派手」ではないし、カッコよくもスタイリッシュでもないし、なかなかメディア受けもしないから、取り上げられることも少ない。
けど、これでいい。 地道にやろう。
あか牛をブランディングだ!とか、農業をもっとブランディングして輸出だ!東京だ!とか言われるが、農業は知れば知るほど「複雑」だ。農業は「時間」がかかるものなのだ。
グローバル化して、スピードが問われる現代でも、これだけは変えようがない。
だから、生産者に寄り添い、地道に待つしかない。 これからも、しっかりと「熊本の地」に足をつけた料理人でありたいと思う。
4月に、この牛を出します。完全予約制です。 お早目のご予約をお待ちしております。

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